新型コロナウイルス感染症について

診療・治療内容

診療・治療方針

当院では十分な診療経験をもつ、日本整形外科学会認定医、日本脊椎脊髄病学会指導医、日本麻酔科学会指導医を配し、的確な診断と治療を心がけております。

 

治療にあたっては病態の把握、診断が最も重要です。自覚症状への問診、診察のほか、脊髄造影、神経根造影、MRI、多チャンネルCT、筋電図、無線筋電計、重心動揺計などの最新の多角的副診断方法を用い、科学的に病態を把握し治療を行います。整形外科の治療は基本的に保存的療法が中心です。どの程度の保存的治療が行われたかを知ることは、治療方針を決定するうえで極めて重要です。開業医の先生からの紹介状はたいへん参考になります。

 

手術治療が必要になった際には、医師、看護師、理学療法士、薬剤師などのパラメディカルを含めた症例カンファレンスを行い、最良の手術方法を検討いたします。また手術治療において、リハビリテーションは手術治療と表裏一体でありとても大切です。術後も医師、看護師、理学療法士間で綿密に連携を取り、的確なリハビリテーション治療を選択し、症状が安定するまで治療を継続していきます。

 

 

筋電図検査

筋電図検査は筋肉内に発生する電気を測定することにより、神経の異常、筋肉の異常などを検索するものです。また神経伝導速度の計測なども行なっております。筋電図検査では、脊椎の疾患による「麻痺」「しびれ」「痛み」なのか、末梢神経の障害による「麻痺」「しびれ」「痛み」なのかを鑑別することが可能であり、病態診断においてきわめて有用な検査のひとつです。

 

 

脊椎脊髄外科的治療

治療対象疾患は腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離症、頚椎症性脊髄症、後縦靭帯骨化症、黄色靭帯骨化症などです。基本的には投薬、リハビリテーション、ブロック治療といった保存的治療を行います。手術治療はそういった保存的治療に抵抗性があり脊髄・神経根障害が生じ、間欠的跛行、不安定な歩行、手指の細かい動作が困難、排尿障害、あるいは激しい痛み・しびれが継続し日常生活に支障が生じた時において対象となります。手術目的としては脊髄、神経根を主とした神経系の除圧と安定した脊椎構築の作成です。病巣の部位や範囲、不安定性などの検討により脊椎固定術、除圧術を選択します。術後は理学療法、無線筋電計、筋電応答型電気刺激などを用い、より機能的に回復出来るようにリハビリテーションを行います。

 

関節外科的治療

治療対象疾患は変形性膝関節症、変形性股関節症などの加齢に伴う変性疾患です。基本的には投薬、関節注射、リハビリテーションといった保存的治療を行います。手術治療は保存的治療に抵抗性があり、痛みに伴う歩行障害、不安定性が出現した時に対象となります。手術目的としては人工関節置換による関節機能の再獲得と鎮痛です。術後は理学療法、無線筋電計、スリングエクササイズセラピーなどを用い、より機能的に回復をうながし日常生活に早期に復帰出来るようにリハビリテーションを行います。

 

手術治療効果について

手術治療というものは患者さまの治癒能力をアシストする力しかありません。進行していく病状の方向性、進行速度を押しとどめるに過ぎず、完全治癒(若返り)するほどの力はありません。どの手術も平均的な改善率は60~80%です。これは最も悪い状態を0点とし、正常な場合を100点とした場合、手術後は平均的には60点から80点には改善するということです。もちろん最大限の治療努力を行いますが、個人差もあり、最新医学においても、障害を受けた脊髄、神経、関節の機能を完全に回復させる力は未だもっていないということをご理解ください。