新型コロナウイルス感染症について

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

 

病態

病態は腰椎の加齢退行性変化または不安定性の増大により、靱帯の肥厚、椎間板突出などが生じ、硬膜管、神経根を圧迫し、間欠性跛行、下肢痛・しびれ、麻痺などの症状が出現するものです。

 

保存的治療 

腰部の安静が主な治療方法であり、間欠性跛行や下肢痛・しびれに対しては循環改善剤、持続する疼痛に対しては消炎鎮痛剤の服用、ブロック療法などを行ないますが、下記の場合には手術療法を検討しなくてはなりません。

 

手術治療

手術治療は保存的治療に抵抗性があり神経障害が生じ、間欠性跛行5分以内、下肢の麻痺、高度な知覚障害、排尿障害などにより日常生活に支障が生じた時、あるいは激しい痛みの継続を訴えたときなどが対象となります。手術目的としては硬膜管、神経根を主とした神経系の除圧です。不安定性や除圧部位により骨チタン性のスクリューを用いた固定術(写真、本人の承諾を得て掲載しております)を行なう場合もあります。

 

手術治療効果

平均的な改善率は70~80%です。これは最も悪い状態を0点とし、正常な場合を100点とした場合、手術後は平均的には70点から80点には改善するということです。個人差がありますが現在の医学では脳、脊髄、神経の損傷を完全に回復させる力は未だありません。

 

手術後の注意点

手術後は腰椎コルセットを2-3ヶ月使用します。手術成績を向上、安定させるためには術後の安静、療養が必要であり、早急な仕事への復帰はお控えください。手術後は外来での定期検診が当初1ヵ月ごと必要です。リハビリテーション、日常生活動作などについては主治医の指示を守ってください。また異常を感じた際には主治医の診察を必ず受けてください。